内蔵フォントで足りないとき: 自分のフォントを入れる

読書アプリの内蔵フォントはおおむね使えますが、それ以上ではありません。長く読んでいると、遅かれ早かれ自分に合うものが出てきます。

日本語でより効いてくる理由

日本語の本文は漢字、ひらがな、カタカナが混ざります。画数の多い漢字は字面いっぱいまで埋まり、かなは空きが多い。この密度差があるため、フォントの出来が読み心地に直結します。

細すぎる明朝は小さい級数で画がつぶれ、「鬱」「籠」のような字から先に読めなくなります。行間が足りないときの潰れ方も、ラテン文字より早く出ます。

さらに日本語には固有の問題があります。同じコードポイントでも地域ごとに字形が違うことです。

何を入れるとよいか

源ノ明朝源ノ角ゴシック(Source Han Serif、Source Han Sans)は Adobe と Google による無料のフォントで、ウェイトが揃っています。長文には明朝系のほうがおおむね疲れません。

IPAex明朝IPAexゴシックは無償で配布されており、本文用として素直な作りです。

Noto Serif JPNoto Sans JP は源ノ明朝や源ノ角ゴシックと実質同じ設計で、入手先が違うだけです。

JP 版を選ぶ必要がある

源ノ明朝と Noto CJK は JP、TC、SC、KR の版に分かれています。コードポイントは共通ですが、字形は各地域の基準に従います。

中国語版で日本語を読むと、「骨」「直」「戸」「今」といった字が中国の字形で表示されます。読めはしますが、日本語の本文としては正しくありません。

ですからダウンロードするときはファイル名の JP を確認してください。単に「源ノ明朝」で拾ってきたものを入れると、この違いに気づかないまま読み続けることになります。

入れ方

  1. フォントファイルを端末にダウンロードします。
  2. 読書設定のフォント項目を開きます。
  3. 自分のファイルを追加する選択肢を選びます。
  4. 文字サイズと行間を調整し直します。フォントが変われば同じ数値でも見え方が変わります。

つまずきやすいところ

アプリのファイル選択は .ttf.otf しか受け付けません。そのため次のものは一覧に現れません。

  • .ttc ファイル。複数のウェイトを一つにまとめた形式で、源ノ明朝の「Super OTC」がまさにこれです。ウェイトごとに分かれた .otf を入手する必要があります。
  • 展開していない .zip。フォントはほぼ圧縮された形で配布されます。
  • .woff.woff2。ブラウザ用のウェブフォントです。

豆腐が出るとき

白い四角、いわゆる豆腐は、その文字が本文には存在するのにフォント側に字形がないことを示します。

文字コードの問題ではなく、ファイルも壊れていません。日本語では旧字体、異体字、外字、そして一部の記号で起こります。収録字数の多いフォントに替えれば解決します。

本当の文字コードの問題との見分け方は文字化けの記事にあります。

PDF には適用されない

PDF はフォントを自分の中で指定し、たいてい埋め込んで持ち歩くため、アプリの設定は届きません。

リフロー表示に切り替えるとテキストが取り出されて組み直され、そこで初めてあなたのフォントが効きます。引き換えに図版と表は消えます。詳細はこちら

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